東京家政学院大、1学部1学科の新設構想を発表/来年4月から新体制


新体制構想を説明する廣江学長

新体制構想を説明する廣江学長



東京家政学院大学はこのほど、食や栄養の管理手法などを学ぶ「人間栄養学部」と「現代生活学部食物学科」を2018年4月に新設する構想を発表した。1学部5学科を再編・強化し、2学部5学科体制となる。取材に対し、廣江彰学長は「人々の暮らしを本質的に豊かに変える能力と信念を持った人材を育成したい」と話した。

同大学は、現代生活学部の4学科を町田(町田市相原町)と千代田三番町(東京都千代田区)の2キャンパスに分けていた。人間栄養学部は千代田三番町、食物学科は町田に新設する計画だ。

「人間栄養学科」(定員140)は現代生活学部の健康栄養学科を移管・改組し、管理栄養士の資格取得を目指す人材育成に特化させた。「臨床栄養」「食育・地域栄養ケア」「スポーツ栄養」「フードサービス」の4つの専門分野を用意し、医療・福祉やスポーツ、民間企業の開発・衛生管理部門などに携わるマネジメント人材を養成する。

食物学科(70人)は、生活デザイン学科の食生活デザイン分野を独立・強化した。栄養士の知識と技術を基にマーケティングや経営、企画など幅広い教養を身に付け、食物の社会的な流れを俯瞰的に見る力を養う。ビジネスの視点を重視し、地域や企業と連携した実践的なカリキュラムを展開する。

大学によると、近年の食生活の多様化と食への関心の高まりにより、関連する知識や課題解決力を備えた専門家のニーズが高まっている。「専門性だけでなく、幅広い視野で事業全体を統率できる人材を育てていきたい」と廣江学長は話していた。
定員は計510人。学部数は2学部に増えるが、町田キャンパスの人間福祉学科が2017年度で募集を停止するため、若干の増加に留まった。新学部の設置をテコに志願者の増加にもつなげる。

入試は8月にAO入試、2、3月に大学センター試験利用入試、1~3月に2教科による大学独自の一般入試を実施する予定。入学金、学費などの初年度納付金は検討している。
(芹澤 康成/2017年3月20日号掲載)

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