総合物流業のギオン(相模原市中央区南橋本)は14日、市内にキャンパスがある女子美術大(南区麻溝台)の学生の作品を対象にした「第1回女子美術大学 ギオン相模原大賞」の授賞式を市民会館(中央区中央)で開いた。
同社は市内施設のネーミングライツ(施設命名権)などの様々な地域貢献を行うなかで、市の文化振興にも取り組みたいとして、今回初の試みとして同賞を創設した。
同大と同大学院の学生の卒業制作・修了制作の約400作品から、完成度や将来性も考慮して審査した。
大賞(副賞100万円)には、博士課程日本画研究領域の横山芙実さんの絵画「私の子どもたち」が輝いた。同作品は縦2メートル、横4メートルの大きな作品で、同大の美術館に収蔵される「美術館賞」も受賞した。
審査員を務めた美術コーディネーターの髙村美和さんは講評で「安心感や懐かしさを感じる一方で、独自の手法により、成熟した感性を感じる」と評価した。
前日に卒業式を終えたばかりの横山さんは「卒業後は作家として活動していく。これからのスタートダッシュにしたい。私の作家人生はこれから」と意気込みをみせた。
同賞を創設した祇園義久会長は、「美術に対しても社会貢献できる企業として、この賞がずっと続くことを願っている」と話した。また、受賞者たちに対し「これからも何らかの支援をしていきたい。大きな倉庫があるので、大きな作品も安心して挑戦して欲しい」と話していた。
このほか、奨励賞(副賞30万円)は洋画専攻の清水理央さん、特別賞(副賞10万円)は藤田千鶴さん、樋口綾香さん、三浦萌子さんが受賞した。
(2017年3月20日号掲載)