相模原商工会議所女性会(本間セツ会長)は11月17日午前11時から小田急ホテルセンチュリー相模大野で、前横浜ベイスターズ監督・中畑清氏のランチトークショーを開催する。同会創立45周年記念事業で、参加者を募集している。同会副会長で記念事業の実行委員長を務める青木庸江(つねえ)さんは「中畑さんは情熱豊かで、女性の生き方についても深い理解を持つ人。堅苦しくない楽しいイベントになりますので女性、男性を問わず多くの方に参加していただければ」と呼びかけている。
(編集委員・戸塚忠良/2017年10月10日号掲載)
■商議所女性会
相模原商工会議所女性会は1972年に婦人部として発足。現在は会員の親睦と研さんを目的にした研修会、講習会、先進地視察といった活動を行っている。
26人の会員の多くは経営者の夫を支える女性実業家で、年齢は30代から高齢世代までと幅広い。
チャリティー事業にも積極的に取り組み、収益を福祉団体や市内の県立高校に寄付している。
今回の創立45周年記念の「中畑清ランチ・トークショー~熱き人生を語る」は特別な事業のひとつであり、今までにない魅力的なイベントになるよう女性会一丸となって準備を進めている。参加費は1万円(税込み)で、コース料理とドリンク付き。
■中畑氏の魅力
ショーの準備に奔走した青木さん(58、サポート・スタッフ代表取締役)は、講演を依頼する過程で中畑氏の人柄に強くひかれたという。
「講演をお願いしたとき、中畑さんの方から『講演は30分、会場をまわって参加者と気軽にトークするのに30分、それと私の歌のコーナーを30分にしよう』とプログラムを提案して下さいました。とても率直で、テレビで見るとおり裏表のない人柄。以前、徹子の部屋に出演して亡くなった妻の仁美さんへの深い愛情と感謝を語り、『私が今あるのはすべて仁美のお陰』と涙を流した姿を見て感動した人も多いのではないでしょうか。女性への思いやりが深い中畑さんのお話を聴くのは、女性にとっても男性にとっても意義深いことだと思います」
■人材派遣・保育園
青木さんは20代のとき役員秘書として勤めていた会社を体調不良で退職。その後、経理学校で勉強して簿記一級の資格を獲得。26歳のとき相模原市橋本の税理士事務所に就職した。
税理士事務所で13年間勤務し、1998年1月にサポート・スタッフの社名で独立。夫とともに人材派遣業を運営していく中で、子育て中の多くの女性が、仕事も働く場もあるのに育児のため仕事に就けないことが多いという現実に直面。「女性が働ける環境づくりの一助に」と10年前、淵野辺に認可外保育園を開設した。
その後、市の助成を受けられる制度を活用して市認定保育園に移行し、さらに今年4月中央区鹿沼台に移転。「相模原市認可すずらん保育園」に生まれ変わり、その理事長を務めている。
■「一歩を踏み出して」
ボランティア精神豊かな青木さんが女性会に入ったのは2012年。きっかけは夫・忠邦氏のひとことだった。「二人で長く相模原で仕事をさせてもらっている。そのお返しとして、何か地域のために役に立つ事をしよう。商工会議所の女性会に入って活動してみては」。
こうして入会した女性会の会員は、自分と同じように、社長である夫を支えてがんばっている女性がほとんどで、「新入りの私を温かく迎えてくれました」という。
「とうとるん」用の桑葉の刈り入れ、チャリティーゴルフ大会の裏方といった役割もこなしてきた青木さんは記念事業に託す思いをこう語る。
「いちばんの目的は、中畑さんの講演を機会に多くの人に45年の歩みを知ってもらい、活動に共鳴して下さる仲間を増やすこと。会社で夫を支えている女性に、一歩を踏み出して女性会で一緒に活動しましょうと呼びかけたいですね」
また女性会の役割について、「商工業を発展させるために女性の力はとても重要ではないでしょうか。女性自身が研さんを積み、ときには悩みを打ち明け合う仲間を持つことはとても大切だと感じています。私自身、女性会での体験の一つひとつが、堅実な会社経営と、互いに感謝し合う円満な夫婦仲を保つことに役立っていると実感しています」と、言葉に熱をこめる。
女性会のほかに、女性奉仕団体、国際ソロプチミスト相模にも参加している青木さん。これからも感謝と支え合いの気持ちを活力の源に会社経営、保育園運営、奉仕活動に忙しいながらも充実した日々を過ごす。