第48回衆院選は、10月22日に投開票が行われた。神奈川13区は自民の甘利が圧勝。14区は自民の赤間が前回同様に選挙区を制した。16区は前回比例復活の自民の義家が、希望の後藤に選挙区で競り勝った。(敬称略)
■13区
13区は自民の甘利が希望と共産の新人に圧勝。現金授受問題で閣僚を辞任し、今回は「みそぎ選挙」となった甘利は選挙期間中、全国遊説を最小限にとどめて地元に張り付いた。前回2014年の14万票からは減らしたものの、大差で12期目の当選となった。
希望の太は、衆院解散直前に民進から希望入りしたことで、民進の支持層を十分に引き継げず、また無党派層にも浸透できなかった。
共産の岡崎は、名簿順4位の比例重複候補。共産は前回、南関東ブロックで比例3議席を獲得しており、4議席目を狙ったが、共産の比例枠は2議席にとどまった。
■14区
14区は、4度目の対決となる自民の赤間と希望の本村が激しく争い、赤間が選挙区を制した。
前回は惜敗率76・3%で比例復活した本村は、南関東ブロックで希望が獲得した比例4枠のうち、2位の惜敗率89%で復活当選した。前回は候補者が4人で、今回は3人だったことや、無党派層に浸透したことで、1万票以上を増やした。
共産の中野渡は前回の衆院選、2015年の相模原市長選に続き出馬。前回より約5千票を増やした。
■16区
16区は自民の義家と希望の後藤が激しく争った。前回僅差で後藤に敗れ、比例復活した義家が選挙区を制して雪辱を果たした。前回の義家の惜敗率は98・5%。
希望の後藤は、惜敗率86・9%で比例復活した。後藤は解散前に民進を離党し、希望の結党に参加。民進支持者の一部から反発もあり、前回より票を減らした。また、立憲や社民支持者の一部の票が、共産の池田に流れたとみられる。
池田は衆院選3度目の出馬。立憲・社民・共産の野党共闘を訴え、前回の2万票から約9千票を増やした。
小選挙区の全国平均の投票率は53・68%。戦後最低だった前回の52・66%を1・02㌽上回ったが、戦後2番目の低水準だった。
台風接近による悪天候に加え、選挙戦序盤から与党優位が伝えられたことで、有権者の関心が高まらなかったことなどが原因とみられる。
13区の投票率は50・67%、14区は51・63%、16区は51・56%で全国平均より低かった。
(2017年11月1日号掲載)