相模原市視覚障害者協会(相視協)はことし、創立40周年を迎え、11月24日に市立あじさい会館で記念式典と市視覚障害者福祉大会を開いた。大会の締め括りに、「個々のニーズに対応した合理的配慮がなされ、人権が保障される福祉社会の実現を目指し活動する」と宣言した。
式典の冒頭で、八代義男会長は「創立40年を迎えることができたのは、先人の弛まぬ歩みがあったからこそ」とあいさつした。
同協会は1979年4月、視覚障害者の福祉増進・向上を図り、自立更生とともに安心して暮らせる共生社会を実現するため設立された。視覚障害者生活支援のほか、障害者スポーツ大会や文化イベントの企画・運営などを行っている。会員数は正会員と賛助会員を合わせて113人(ことし4月時点)。
式典には、本村賢太郎市長や市社会福祉協議会の笹野章央理事、市社会福祉事業団の八木智明理事長が出席した。本村市長は「障害がある人もない人も、72万市民が〝ワンチーム〟となって、共に支え合い生きる社会を目指していきたい」と祝辞を述べた。
市点訳赤十字奉仕団や市録音奉仕会ひばり、相模原誘導グループささの会など、同協会を支援・協力してきた団体・企業・個人に感謝状が贈呈された。市録音奉仕会ひばりに新聞を無償提供してきた相模経済新聞社も「多年にわたり視覚障害者への情報提供を通し、地域社会の発展に寄与した」とし、同会の推薦で対象に選ばれた。
学校法人が健常者マッサージ資格コース設立を巡って国を訴えている裁判の現況を報告し、「視覚障害マッサージ師などの領域を確保し、職業的自立を維持するためには国の立場を支持する必要がある」とした。資格を持たずに事業を行う「無免許業者」が増えていることにも触れ、「私たちの職業を守るべくその取り締まりを強化するよう今後も粘り強く運動していく」と決意を新たにした。(「障がい者」「障碍者」と
表現するが、協会の名称に従い「障害者」とした)