「青根まで届け中央地区の歌声」/ビデオ贈り台風経験の子供励ます


青根まで届け、中央地区の歌声―。昨年10月の台風19号を経験した子供たちを励まそうと、相模原市の中央地区で開かれている音楽祭「もみの木コンサート」を撮影したビデオが8日、市立青根小学校に贈られた。

ビデオデータの入ったUSBを手渡す岡野実行委員長

ビデオデータの入ったUSBを手渡す岡野実行委員長



贈呈したのは、中央地区青少年健全育成協議会(中央地区健全協)や中央地区自治会連合会などで構成している同コンサート実行委員会。岡野博実行委員長(中央地区健全協会長)と役員の木口榮さんら3人が同小学校を訪れ、音楽祭のビデオを保存したUSBメモリ倉田秀文校長に手渡した。

木口さんの発案で、全児童4人を会場の市立富士見小(中央区富士見)に招待しようと考えていたが、青根に至る国道413号の通行止め解除が間に合わなかった。そのため、約3時間に及ぶ音楽祭の始終をカメラで撮影し、役員の牛尾良一さん(中央地区自治会連合会会長)による監修のもと、同じく役員の井之上久さんが制作・編集した。

倉田校長はビデオを受け取ると、「子供たちに中央地区や青根、それぞれに温かさがあることを知ってもらえるはず。地域のために活動している人がいることで、自分たちが学習できていることを感じてほしい」と話した。給食の時間などを活用し、数回に分けて視聴する予定。

青根小は県内でもっとも古く(1943年築)唯一の現役木造校舎だったが、16年4月に原因不明の火災で消失。4月から青根中とともに約8㌔離れた青野原小、青野原中に統合され、小中一貫の義務教育学校として再スタートを切ることが決まっていた。

その中、19年10月13日の台風19号では、大雨による土砂崩れで国道413号などの道路が通行止めとなり、青根の集落も孤立。青根小は17日まで休校を余儀なくされた。

【相模経済新聞1月20日号】

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