8日幕を閉じた東京五輪では、相模原ゆかりの選手が10人以上出場し、各競技でメダル獲得など優秀な結果を残した。メダルは金2個、銀3個、銅2個となった。市内のスポーツ関係者からは「メダリストが出たことで各競技の競技人口が増えれば、将来有望な子供が現れてくるはず」と期待の声が聞こえている。
7日の野球決勝では、日本代表「侍ジャパン」が米国に勝ち、公開競技だった1984年ロサンゼルス大会以来37年ぶり、正式種目としては初の「金メダル」を獲得。青山学院大硬式野球部出身の吉田正尚選手(28)=オリックス=が全5試合で3番を務め、通算打率3割5分と優勝に貢献した。
相模原市の本村賢太郎市長は「2020年にはパ・リーグ首位打者に輝くなど、日本を代表する打者として大きな期待が寄せられる中、全試合でクリーンナップの重責を任され、とりわけ重要な局面でチームを勝利に導く活躍を見せてくれた」と祝辞を出した。
今大会で新種目として追加された柔道混合団体(7月31日)では、市立相原中学校卒業の芳田司選手(25)=57㌔級=と田代未来選手(27)=63㌔級=が日本代表チームのメンバーとして「銀メダル」を獲得。世界選手権で4連覇と無類の強さを誇り、「決勝でもベストメンバーをそろえていた」(柔道関係者)という。
芳田選手は52㌔級金メダリストの阿部詩(21)に代わって起用され、決勝で強豪フランスのサラ・レオニー・シジク(23、女子57㌔級銀メダル)とあたった。攻め合う試合だったが、技ありを奪われて敗れた。試合後「しっかり準備してきたが、自分の流れにすることができなかった」と悔やんだ。田代選手の起用はなかった。
本村市長は「年齢や性別、体格などを超えて、参加したすべての選手が一つのたすきを繋ぐように勝利を重ねていく姿は、市民の皆様を始め、多くの子どもたちに夢と希望、そしてともに力を合わせることの大切さを感じさせてくれた」などとコメントを発表した。
2日に行われた体操女子種目別ゆかで、市内出身の村上茉愛選手(25)がリオ大会に続く2度目の五輪出場で、自身初のメダルを獲得した。日本代表のエースとして大きな期待を寄せられる中、女子団体で5位に入賞。得意の種目別ゆかでは、高難度の技やダイナミックで美しい演技を披露し、「銅メダル」を取った。
このほか、リオ大会に続き五輪出場2度目の髙藤直寿選手(28)が、柔道男子60㌔級で金メダルを獲得。初出場の渡名喜風南選手(25)が48㌔級で銀メダル、同じく初出場の芳田選手が銅メダルを取っている。