▽青学大、2年ぶり6度目の総合優勝


青学大総合優勝第98回京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝、1月2~3日)で、相模原市内のキャンパスなどを拠点に活動する青山学院大学(青学大)は、復路タイム5時間21分36秒で記録を更新し、10時間43分42秒の大会新記録で2年ぶり6回目の総合優勝を果たした。前大会で復路優勝に貢献した4人がメンバー入りし、各区間で好成績を記録。往路の3区から首位を一度も譲ることなくゴールまでたすきをつなぎ、2020年総合優勝と15~18年の4年連続優勝の強豪校の意地を見せた。(一部敬称略)

11日の優勝報告会(都内・青山キャンパス)で、陸上競技部(長距離ブロック)の原晋監督は「出走した10人中8人は、来年も残る。パワフル大作戦パート2と称して、さらなる躍進を約束する」と語った。

4年連続出場の主将・飯田貴之(4年)は「層が厚いチームと称されていた中で、出雲駅伝、全日本大学駅伝は、それぞれ2位という悔しい結果だったが、箱根駅伝では圧倒的な差をつけて力を出し切って優勝し、部員全員で層の強さを証明できてとてもうれしかった」と振り返った。

往路1区では、当日エントリー変更の志貴勇斗(2年)がトップと1分25秒差の5位でたすきをつないだ。2区は今年のエース近藤幸太郎(3年)が2人のヴィンセントの追撃を振り切り2位に浮上。箱根デビューの太田蒼生(1年)は3区の海風と気温の変化のなか13キロ手前で1位に追いつき、湘南大橋を越えたところで首位に躍り出た。

4区は当日エントリー変更の主将・飯田が区間3位の走りで、1位でつないだ。山登り5区を1年生としては12年ぶりに任された若林宏樹(1年)が、沿道には雪も残り、時折強く吹き付ける向かい風の中、区間3位の走りでゴール。往路タイム5時間22分06秒で1日目を終えた。

復路は、2位の駒沢大と2分37秒差の1位でスタート。昨年も山下り6区を走った高橋勇輝(4年)が3分以上の差をつけてたすきをつないだ。続く7区の岸本大紀(3年)は、けがで走れなかった昨年の悔しさをばねに、区間賞を獲得する走りを見せ4分以上に差を拡げた。

昨年4区で快走を見せた佐藤一世(2年)が、8区で区間2位と引き続き好調な走り。9区の中村唯翔(3年)は区間記録で快走し、2位の順天堂大学と8分近く差をつけた。昨年も10区の中倉啓敦(3年)はトップを守り続け、区間記録で東京・大手町のゴールテープを切った。

相模原市の本村賢太郎市長は3日に「日々積み重ねてこられた努力を礎に、プレッシャーを乗り越えて、まさに〝パワフル大作戦〟の名のとおり、圧巻の走りを見せてくれた」と祝辞を発表した。

【2022年1月20日号】

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