創業支援施設の協働で開催している「まちだ未来ビジネスアイデアコンテスト」の最終選考がこのほど、オンラインで開かれた。町田・相模原両市の企業(応援企業)が提示したテーマに対し、学生や一般からの参加者が課題をビジネスで解決する事業やプロモーションを提案。5件の受賞アイデアが決まり、大賞とオーディエンス賞はカズテクニカ (相模原市中央区中央1)の課題に応えた辻雄介さん(東京慈恵医科大大学院医学研究科、皮膚科医)の提案が選ばれた。【2022年3月10日号】
コンテストは町田新産業創造センター、ブソー・アゴラ(キープ・ウィルダイニング)の2社が主催、町田市の共催で5年目。独創的なアイデアや技術を持つ若者や女性などの起業家を町田市やその周辺地域から発掘し、同センター内個別ブースの無償利用や情報提供などでビジネス化を支援する。
町田や相模原近郊の大学の学生や一般から応募があり、募集企業1社につき1件ずつ最終選考にノミネートされた。市や商工会議所、金融機関などが新規性や実現可能性の有無、社会貢献度の高さなどをポイントに審査を実施。大賞1件、準大賞2件(学生と一般の2部門)、きらぼし銀行賞1件、オーディエンス賞1件を選ぶ。
応援企業は、町田市内企業や市内など5社のほか、相模原市内からもカズテクニカが昨年に続いて参加した。同社経営企画室の清水一成さんは参加理由について「新しい出会いがある。人との出会いは社内にない新しい発想との出会いでもある」とし、辻さんとのマッチングを「将来のビジネスパートナーとして非常に良い出会い」とした。
無線通信機器開発などを手掛ける同社は、主力事業の一つであるビッグデータ解析事業の新たな可能性を模索しており、ターゲットとなるビッグデータの選定と、それをどのように活用し、ビジネス化するかを募集。複数件の提案があったというほかの提案は既存のものに少し手を加えた程度だったのに対し、辻さんの提案は「自身の活動を通じて生まれた〝あったらいいな〟の発想」という独創性を評価した。
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