今夏に行われる参院選の神奈川選挙区をめぐり、立憲民主党県連は7日、臨時の常任幹事会を開き、相模原市中央区選出の寺崎雄介県議(50)を公認候補として党本部に上申することを決めた。寺崎県議は相模経済新聞の取材に「相模原で長く地方議員を務めてきた。地元の課題を国政で解決していくために、必勝の信念で邁進していく決意」と話した。【2022年3月10日号掲載】
立民県連は昨年12月までに候補者を募集。1月の常任幹事会で現職の真山勇一氏(78)の公認上申を決めたが、真山氏が2月にがん治療を理由に出馬を辞退していた。
真山氏の辞退を受け、党本部は県連内で強く推す声のある寺崎県議を擁立する方針を示し、上申の手続きを進めるよう県連に指示していた。
寺崎県議は衆院議員秘書や相模原市議を経て、2007年に県議初当選。現在4期目。立憲民主党・民権クラブ県議団長などを務めた。
党本部と県連は2人擁立を前提とし、「2人目は女性候補を念頭に県連所属の国会議員と協力して党本部で決めていく」としている。しかし16年の参院選では、民進党が真山氏と現職の金子洋一氏の2人を擁立し、金子氏が落選した経緯があり、県連関係者からは「2人擁立すれば、共倒れの可能性もあり現実的ではない」とする声も上がっている。また2人目の女性候補も現時点で具体的な名前は上がっていない。
県連所属の議員は本紙の取材に「候補者の選出時期は遅れたが、確実に1議席を狙っていく」として、2人目の擁立は現実的に難しいとする見解を示した。
同選挙区の定数は4だが、25年に改選のはずだった松沢成文氏(63)が昨年8月の横浜市長選出馬により自動失職したため、欠員1を加えた計5人が当選する。5位の当選者の任期は3年となる。
自民は現職の三原じゅん子氏(57)、2人目として元衆議員の浅尾慶一郎氏(57)を公認。公明は現職の三浦信祐氏(46)、日本維新の会は松沢氏を公認した。共産は16年と19年の参院選に出馬した浅賀由香氏(41)、政治団体・幸福実現党は壹岐愛子氏(36)を擁立する。このほか国民民主、れいわ、社民も候補を擁立する方針で調整している。