指定都市長会、特別自治市制度化へ議論/本村市長「市民理解に効果的な方法検討」


指定都市会の会合に出席した本村市長=本紙記者撮影

指定都市会の会合に出席した本村市長=本紙記者撮影



相模原市など全国20政令指定都市の首長で構成する指定都市長会(会長=久本喜造神戸市長)は5月25日、東京都内のホテルで会合を開き、相模原の本村賢太郎市長らが5つの提言・要請を取りまとめた。広域自治体(都道府県)から基礎自治体(市町村)への権限や財源を移譲することで二重行政の解消を目指す特別自治市構想など、地方分権に向けた各課題についても議論した。【2022年6月1日号】

事務局によると、2021年11月に同会の「多様な大都市制度実現プロジェクト」で最終報告をまとめたことで、特別自治市の法制化についての議論のさらなる深度化の好機と捉えている。国や各種団体などへの働きかけや、市民らの機運醸成のために必要な課題について議論していく。

プロジェクトの担当市長(リーダー)には福田紀彦川崎市長、副担当市長(サブリーダー)に山中竹春横浜市長と河村たかし名古屋市長が就任した。相模原市のほか、仙台、さいたま、千葉、静岡、浜松、広島、岡山、熊本の計12政令市で構成している。

本村市長は意見交換で「市民の理解が十分とは言えず、(周知に向けた)効果的な方法や理解が高まる方法の検討していく必要がある。市議会の特別委員会において情報提供するなど、大都市制度について議論の喚起につながるよう取り組みたい」との考えを示した。市長会全体の取り組みとして、共通のパンフレットを作成することを提案し「各市が同じ内容の説明を展開することが可能になり、全国的な機運醸成につながるのでは」とした。

会議では国の地方制度調査会などへの要請に加え、参院選候補者に対するアンケートなどを通して市民や国会議員の理解を深めていくことを決めた。また、「特別自治市の自治という言葉から、政令指定都市の独立を招くのでは」との指摘から市民らにとってより分かりやすくする目的で、通称を「特別市」とすることで意見を一致させた。

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