11月1日に一階級上位のスーパーフライ級デビューを控えた、プロボクシングWBO(世界ボクシング機構)世界フライ級王者・中谷潤人選手(24)の後援会「SAGAMIHARA(さがみはら)サポーターズクラブ」の発足式と壮行会が10日、所属するM・Tボクシングジムがある相模原市緑区のHKラウンジで開かれた。発足時点の会員数は約100人だが50人限定で開催され、本村賢太郎市長も激励に駆け付けた。
会長に就任したのは、元ボクサーだったと明かし、「クラッシャー・デビルKAZUKI」のリングネームでステージに立った沼尾一喜さん(沼尾硝子)。就任のあいさつでは自身の「(中谷選手は)中学卒業後、自ら米国に渡ってボクシングを学び始めた。夢や希望、覚悟を持って突き進む潤人なら、自身が見られなかった世界やステージに連れて行ってくれるはず」と応援する動機を語った。
本村市長は「市民の誇り、宝であるのでさらに飛躍してほしい」と応援した。
中谷選手は8月13日から2カ月間の合宿を行っていた米ロサンゼルスから4日に帰国。MTジムで〝時差ぼけ〟の解消を含めたトレーニングを始め、すでに2回のスパーリングを行っている。スパーリングのラウンドを増やし、体重調整も含めて追い込みの段階に入っていく予定。
同ジムの村野健会長は、中谷選手の近況について「フライ級で戦ってきた世界戦3回よりも力を発揮できるいい状況」と報告する。後援会の発足について「本村市長を中心に市内の皆さんが支援の形を作ってくれたので、大きな後押しができる」と期待し、11月1日の試合での応援を求めた。
中谷選手は、相模原の練習環境について「自然環境が豊かで、トレーニングで疲れたときに近くの山に行くとリラックスできる」とし、応援や後援に「すごくが気持ちが入ってくるし、やる気にもつながってくる。期待していただいた分、それを上回りたいと思ってボクシングしている。そういった面ではやりがいがある」と感謝を表した。
11月1日にさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)で、スーパーフライ級デビューとなる元世界王者フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)とのノンタイトル戦が控えている。サポーターズクラブもバスで応援に駆けつける予定。高谷選手は「得意なのは長い距離だが、相手に合わせて使い分けてノックアウトするシーンを皆さまにお見せしたい」と誓った。