相武国道、中央道の渋滞対策25年3月まで続く見込み/相模湖高架橋では下部工着手


国土交通省相武国道事務所はこのほど、中央高速道路(高井戸IC~上野原IC)の渋滞原因となるボトルネック解消を目的とした検討ワーキンググループが開き、上り線新小仏トンネル(仮称)の掘削工事や下り線相模湖IC付近の付加車線設置工事の進ちょくについて報告があった。新小仏トンネル―八王子JCT間の付加車線設置工事は、2025年3月頃まで続く見込み。【2022年12月5日号掲載】

区間は4車線(片側2車線)だが交通量が多く、通勤時間帯や週末を中心に渋滞が発生。現在、対策が進められているのは、上り線の小仏トンネル付近と下り線の相模湖付近となっている。

東京都八王子市と神奈川県相模原市の市境を貫く小仏トンネル(上り2002㍍)は、特に上り線で土休日を中心に渋滞が常態化。渋滞対策として新小仏トンネルの掘削(約3・5㌔)や車線運用の見直し(約1・5㌔)による付加車線の設置工事を行っている。

新トンネルは、現在の小仏トンネルの北側に並行して掘られており、完成すると上り線の一部として使われる。すでにトンネル手前まで運用されている付加車線と接続し、左側1車線(第1車線)だけが別線として新トンネルへ入る。トンネルを出ると現在の2車線と合流し、付加車線を加えた3車線で八王子JCTまでつながる。

新トンネルは、21年3月から本体工事に着手している。ことし9月で全長約2300㍍のうち約130㍍まで掘削が進んでいる。トンネル前後を含む別線区間(約3・5㌔)では新底沢大橋(仮称)の工事も進んでおり、開通時期は示されていない。

相模湖付近の対策工事では、すでに地元関係者への計画説明を済ませ、相模湖高架橋の下部工(橋脚など)工事に着手。その他は工事発注に向けて詳細設計や施工計画の検討を行っている。

中央道渋滞区間内には老朽化に加え、大型車の交通量増加や凍結防止剤の影響などで、床版(橋の床板)の改修工事を必要とする橋が複数存在することも説明があった。

10月24日には神奈川県や相模原市、東京都など中央道沿線の自治体で構成される協議会の大会が開かれ、新小仏トンネルの早期開通を国に求めていくことを決議。山梨県知事らが国交省を訪問し、要望書を提出した。

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