相模原市選挙管理委員会は、4月の市長選と市議選に関して、南区選挙区(定数18)で落選した2人からの異議申し立てを棄却した。【2023年5月22日号掲載】
同選挙区で次点落選した国民民主党新人の松田峰由紀氏は、最下位当選した自民党現職の須田毅氏の当選を無効にし、自身を当選とするよう求めた。最下位当選の須田氏と次点の松田氏の得票差は8票だった。
松田氏は「無効票とみられる票が相当数、須田氏の得票になったという情報が匿名の開票立会人からあった」と主張。市選管は「得票数の算定に違法な点は認められない。申出人の主張について、立会人全員から聴取したが、事実を裏付ける証言はなかった」とした。
また、市選管は「得票差が8票であることが判明した時点で、開票事務の正確性を期すため、両者の投票を再度点検し、有効・無効投票の票数に誤りがないことを再確認している」として、「開票作業が公平かつ公正に行われていない可能性があるとの主張は、合理性を欠いた憶測にすぎない」と結論付け、申し立てを棄却した。
政治団体・日本第一党新人の萩山あゆみ氏は、市長選の当選者である本村賢太郎氏、南区市議選の当選者6人に対し、公職選挙法に抵触する違反行為があったとして、当選無効を求める計3件の異議申し立てを行った。
市選管は口頭意見陳述で意見を聞いたうえで、異議申し立てを棄却した。
不服があるときは、決定書の交付を受けた日から21日以内に県選挙管理委員会に審査を申し立てることができる。