相模原市の老舗そば店「蕎亭 喜峰庵」(中央区宮下本町3)が8月21日、店舗を新築して1年8カ月ぶりにリニューアルオープンした。最大60人規模の宴会場を設け、コロナ禍後の回復しつつある宴会需要に応えていきたい考えだ。【2023年9月1日号掲載】
新店舗は敷地面積893平米、建築面積は349平米の木造平屋建て。入口スロープや多目的トイレ、全面フラットの床など完全バリアフリーの店舗とした。座席もすべてテーブル席で約100席。最大60人規模の宴会場も新設した。外装、内装とも木材を多く使用し、木のぬくもりある雰囲気の店舗とした。
看板メニューは手打ちそばと合鴨料理、刺身などの鮮魚。自慢のそばは、福島県会津雄国のそば粉をメインに、石臼で挽き自家製粉した手打ち蕎麦。二八(にはち)の江戸前そば、十割そば、そばの実の中心部のみを使った更科そばの3種類を職人が打ち分け、それぞれ違った味わいを楽しむことができる。
宴会メニューは前菜、お造り、天ぷら、焼き物、汁物、そば、デザートなどのコースで1人5千円から。飲物は別途。宴会場はパーテーションで仕切れるため、個室から大規模の宴会まで対応可能とした。
同店は1982年創業。先代の創業者が八王子市のそば店で修業を積み、同所で開業した。近隣に工場が多く、当初は工場で働く人のランチがメインだったが、徐々に近隣企業の接待や宴会に使われるようになり、老舗高級そば店として認知されるようになっていった。
同店は2021年12月に一旦閉店し、店舗を解体。この時点では、店舗を新築して再び営業するかは未定だったという。さまざまな土地利用を検討した結果、閉店を惜しむ声もあり、やはり再び開店する決意をしたという。栗本貴好社長は「相模原で40年間、地域に支えていただいた。多くの人に開店を喜んでいただいて、大変ありがたい。ぜひ宴会などに利用してほしい」と話していた。