梱包資材などを販売するロータリーバッグミヤモト(相模原市中央区千代田7)は、大麻草の抽出成分「CBD(カンナビジオール)」を使った健康食品ブランド「RECOMY(リコミー)」を今月立ち上げ、今秋をめどに販売を本格化する。CBDなどを添加したオイル(税別各7037円)と、美容成分も配合したタブレット(1カ月分、同1389円)の2形態として展開。市内や町田市、八王子市にある同社店舗では販売せず、ブランドサイトなどから購入できる。売上目標は年間5千万円規模。【2023年10月1日号掲載】
溝江隆次社長は、パッケージ分野以外では初となる自社ブランドを立ち上げた理由について「これまで商材としてきたパッケージや梱包資材は使った後は廃棄され、ごみになってしまう。できるだけエコなものにしたかった」と話す。
新ブランドは、30代前半の働く女性が主なターゲット。コロナ禍での在宅時間などによるストレスを抱える人が増加したことが立ち上げの背景にある。「すべての人々に健康と福祉を」(溝江社長)との思いで、健康食品ブランド「リコミー」(リラックス、コンフォート、ヘルシーを組み合わせた造語)を立ち上げた。
プロジェクトは2022年4月頃に始動。デザイン部のメンバーが中心となって、製品の開発や、ブランドイメージの要となるパッケージデザインなどを手がけた。特にこだわったのは、梱包資材の商社らしくパッケージデザイン。数十稿にも渡るデザインを社内の意見なども取り入れながら検討し、「1日中使ってほしく、昼と夜をイメージした」という明暗のあるデザインが採用された。
CBDは大麻草の茎や種子から抽出した成分で、「幻覚作用や中毒性がない」(厚生労働省)。北米などを中心に医療・健康分野で注目され、欧州やアジアでも見直しが進む。難治性てんかんの治療薬(日本では22年4月から治験薬)として使用されるほか、「リラックス(緊張緩和)」などの効果も期待されている。
大麻でイメージする向精神作用や強い依存性をもたらす成分は、花や葉などから抽出されるTHC(テトラヒドロカンナビノール)。9月10日に施行された省令で、「指定薬物」として新たにTHC系物質が指定。リコミーブランドは、輸入するCBDと製品(オイル、ラブレット)について米国の研究機関からTHCフリーの証明、日本でも厚生労働省の輸出入許可を得ている。
「妻が使い睡眠の質が向上した」という溝江社長は「CBDを知っていても、怖くて手が出せなかった人に使ってほしい」と呼びかける。
CBDは油脂に溶けやすいという性質があるため、CBDオイルが世界的に主流。直接、口に含んで飲むか、飲み物や食べ物に混ぜて摂取する。「舌の下が吸収しやすい」(溝江社長)。複数の植物性油脂から「癖が少なく、口当たりが良い」(飯沼亮太課長)と選択したMCTオイル(ココナッツ由来)にCBDと、同様に鎮静作用や睡眠補助の効果があるというCBN(カンナボノール)を加えたもの。
アンケートの結果、20種類の候補から選ばれたというグレープフルーツ、ジャスミン、ハニー、ペパーミント、ライムの5種のフレーバーを設定した。
CBDタブレットはレモン味の1種類で、美容に効果があるというビタミンCとコラーゲンも含む。「ただのタブレットに終わらせたくなかった」と語る開発者の1人、新井友理香さんのこだわりだ。
今月から通販サイト「アマゾン」で販売を予定するほか、11月には博多、12月には有楽町や新宿で各1週間のポップアップ販売(短期出店)を行う。年末のクリスマス商戦に働きかけ、贈答品需要を獲得したい考えだ。
購入は次のURLから。 https://recomy-shopping.net/