小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するSynspective(シンスペクティブ、東京都江東区)は、今後のSAR衛星の製造・量産の拠点として、住友商事の物流拠点「SOSiLA中央林間」と貸借契約を締結した。事業計画では、2024年以降に6機、20年代後半には30機の小型SAR衛星コンステレーション構築を目指しており、今後生産は増加していく。【2023年11月23日号掲載】
22年には量産工場のパートナーに東京計器を選定した。同社那須工場(栃木県)にクリーンルームを備えた衛星組立棟を建設するとともに生産体制を強化し、次世代に向けた開発環境の拡充を進めるため自社による製造拠点を新設する。24年4月から新たな拠点での活動を順次開始し、開設に伴い当初は50人程度の新規採用を予定する。
選定理由は、中央林間の周辺が宇宙関連や自動車関連など幅広い製造工場経験者の人材が豊富であると判断したことにあると説明。小田急小田原線と江ノ島線の両方に囲まれ、車も圏央道と東名高速道路へのアクセスが良く、働きやすい環境がある点も大きな理由としている。