花や野菜、多肉植物の生産農家・花工房しまざき(相模原市緑区城山)は24日、近年ブームとなっている多肉植物の展示販売会「フェアリーな多肉狩り」を開催。市内外から多くのファンが詰めかけ賑わった。【2024年3月1日号掲載】
花工房しまざきはパンジーやシクラメン、野菜苗などの生産販売がメインだが、2022年から店主の妻・留美子さんが多肉植物の栽培を本格的に始め、今回は厚木市、伊勢原市、相模原市から計4軒の生産者を招き、会場には合計約1000鉢の多肉植物が並んだ。
近年、多肉植物は水やりの手間が少なく、寿命も長く年間を通して楽しめ、身近に置けるインテリアとして人気を集めている。ぷっくりとした肉厚の葉っぱをもち、形もさまざま見ているだけで癒されるという人も多いのが人気の理由といわれている。
厚木市から夫婦で出展した生産者のローギーは「10年ほど前から栽培を始めた。多肉の魅力は春夏秋冬を通して冬には紅葉するなど、さまざまに変化を見せてくれる。5~6年は寿命があり、交配してオリジナル種もつくれるので、多種多様でコレクター心をくすぐるのではないか」と人気の理由を話した。
同市緑区から来店した40代の夫婦は「育て方によって顔が変わるのが魅力。水のあげ方、大きく育てたいなら鉢を大きくするなど環境によって全然ちがう顔を見せてくれる。また、切り花と違って何年も観賞できるので愛着がわいてくる」と魅力を語った。
主催した店主の嶋崎史浩さんは「SNSの普及で植物系ユーチューバーが増え、多肉植物の魅力を多くの人が知るようになったのがブームの理由の1つではないか。思ったより多くの人に来店してもらい、横浜から来たという人もいた。いつもと違う顧客層にも出会え、生産者側も楽しく開催できた」と手ごたえを話した。