【町田】東京ガスライフバル町田、自社に災害井戸を整備/地域住民へ生活用水供給


東京ガスライフバル町田(町田市中町)は18日、同社敷地内に災害用の手押し式井戸を設置したことを記念する式典やイベントを開いた。同社を運営する東京ガスライフバル澤井が災害時、地域住民に解放できるように整備した。【2024年6月1日号掲載】

井戸の完成を祝う木目田・町田市議会議長㊧ら

井戸の完成を祝う木目田・町田市議会議長㊧ら



お披露目の式典には、町田市の木目田英男市議会議長や地元都議会議員らのほか、日本フットサルリーグ(Fリーグ)所属の「ASVペスカドーラ町田」のマスコットキャラクターらが参加して行われ、来場者と非常用井戸の完成を祝った。

井戸は同市の「災害協力井戸」に同日付で登録された。市が2年に1回程度、水質検査基を行う。井戸は停電時でも対応できるよう手押し式のポンプを設置。汲み上げられた水は飲料水には適さないが、トイレ排水や風呂などの生活用水として利用を想定し、災害時に近隣住民へ開放する。

水道は災害時、電気やガスなどと比べて復旧に時間が掛かるとされ、東日本大震災や能登半島地震などの被災地でも水不足でトイレが不衛生となったケースがあった。

同社によると、井戸設置のきっかけは、ことし元日に発災した能登半島地震。1月に井戸の施行を決断し、深さ約30㍍まで掘削した。

会場にはペットボトルでランタンをつくる体験や、ビニール袋でおむつをつくる体験など、災害にまつわるブースが出展し、近隣住民など多くの来場者で賑わった。

町田商工会議所会頭で、同社の澤井宏行社長は「首都直下型地震は30年以内に60%以上の確率で発生すると言われている。私たちは災害時、ガスを復旧させるという社会的使命を帯びている。まず災害時、復旧作業にあたる社員を支えるために井戸や備蓄米などを備えている。そして地域の方々にも災害用井戸の存在を知ってもらい、いざという時にトイレなどの生活用水として使っていただく。これからも地域になくてはならない会社を目指していく」と思いを述べた。

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