大和、海老名、座間、綾瀬の4市は1日、大和市役所(下鶴間1)で県央東部消防通信指令事務協議会協議書の調印式を開いた。2015年4月から3市(海老名・座間・綾瀬)で運用している同業務について、26年10月から4市での共同運用に向けて具体的な協議を進める。整備費・維持経費などの削減を図るほか、災害情報を一元化することで自治体間の相互応援体制を構築できると期待している。【2024年7月10日号掲載】
4市は、23年12月の合意書の締結に続き、現在、運用している3市の通信指令事務協議会に大和市が加入。併せて協議会名称を「県央東部消防通信指令事務協議会」に改めるなどの議案を6月議会に上程し、各市で議決を得たのち、協議書の調印式を開催した。
4市による大和高座広域連携懇談会において、高機能消防指令システムの共同運用の議題として取り上げられ、23年10月以降、共同運用実施に向けた消防レベルで検討会議を行ってきた。
消防通信指令事務(三市消防指令センター=海老名市柏ケ谷)について、大和市が新たに加わり4市協働とすることで①長期的に各市の経費が削減(財政的負担減)②災害情報の一元化による応援体制の充実(運用面強化)③消防通信指令事務職員の減員(人材活用の効率化)―のメリットがあると共通の認識が認められている。
協議会、幹事会、専門部会などを開催し、今後は24年度には高機能消防指令システムや仮眠室などの改修に向けた実施設計を行い、25年度にシステム構築工事や建物の改修などを実施する予定。システムの運用開始などは26年10月を計画している。
調印式の中で古谷田市長は「4市の共同運用は、長期的な経費削減、災害情報の一元化による応援体制の充実、消防指令センターの指令業務職員の効率化などの効果があり、4市の市民にとって有効な取り組み」と考えを述べた。