【相模原】市、県から津久井湖観光センターを譲受へ/年度内をめどに方向性決定


7月、県立津久井湖城山公園花の苑地(相模原市緑区太井)の「津久井湖観光センター」が県から同市に無償譲渡するとの提案があったことが、市議会9月定例会の代表質問で渡部俊明市議=自民党相模原市議団=の質問に答える形で明らかとなった。現在、県との協議を進めており、年度内をめどに一定の方向性を定めていく。【2024年10月1日号掲載】

旧津久井・城山エリアの観光拠点となっている津久井湖観光センター

旧津久井・城山エリアの観光拠点となっている津久井湖観光センター



渡部市議は「中山間地域では、市の中心市街地のようなハードを中心としたまちづくりではなく、既存の資源を活用したソフト面のまちづくりが求められている」と指摘。同センターについて「築56年と老朽化も深刻で耐久性の面から2階が使用禁止の状態にある。市としても存続させて、緑区における観光の拠点とするための施策が必要と考える」とし、見解を求めた。

これに対し、本村賢太郎市長は、同センターが津久井地域の入口に位置することなどから、「市の観光振興においても重要な役割を担っている」と認識を示した上で、無償譲受に向けた協議を進めていることを報告した。

同センター(2階建て、延べ床約619平方メートル)は城山ダム建設(1965年完成)を機に、県有施設として68年に完成。69年の供用開始時は旧津久井町が運営し、90年度からは同町から津久井観光協会が委託を受けて運営を行ってきた。合併後の現在は市が借り受けている。

1階は事務所や物販スペース、2階は展示室などとして利用。観光客の休憩、地域特産品販売、観光情報提供などによる地域の観光振興を目的としていたが、基幹となる拠点施設とした広域の観光振興を図る構想が地域団体から提出されるなど再整備の要望がある。

市は2022年度から県に対し、同センターを「広域観光を促進する拠点」として機能確保などの対応を求めていた。

…続きはご購読の上、紙面でどうぞ。