大和自動車学校(大和市深見西4)と大和中・大和・大和田園の3ロータリークラブは8日、同校で「交通事故撲滅大作戦」と題した交通安全イベントを開いた。県警本部や大和警察署、大和市消防本部、県トラック協会県央支部、県内・市内の各交通安全団体などの協力も得て、年末年始から春休みにかけて特に増加する子供の外出に注意を呼び掛けた。2012年から毎年開き、コロナ禍による自粛期間を経て23年から再開した。【2024年12月10日号掲載】
目玉は、プロのスタントチーム「スケアードストレート」が自動車による自転車の巻き込み事故や、近年増加しているスマートホンを見ながらの運転などを実物の自動車や自転車で再現してリスクを訴える実演。自転車に乗ったスタントマンが乗用車にぶつかる激しい衝撃音と、迫真迫る悲鳴に観客から驚きの声が上がった。
5歳の子供を連れた30代男性は、スタントを見学し「自分の家族に起きたらと思うとぞっとする。特に、自分の子供には道路の横断や自転車の運転で自分の身を守れるようしっかり教えたい」と語った。
同支部は、会員企業が実際に運用する10㌧車を会場に展示し、来場者が運転席に座って目視やミラーでは見えない範囲「死界」を実感したり、子供向けのシミュレーターで運転の楽しさを体験できたりするコーナーを設けた。市消防本部も「1人でも多くの人に使い方を知ってもらうことで、1つでも多くの命を救ってほしい」(救急救命係)と、AED(自動体外式除細動器)の使用方法を学ぶ体験などを行った。
大和警察署管内では、人身事故件数が1万9230件で1120件減少し、死者数は5人、負傷者数は1527人のマイナスとなった(8日現在)。同校も「市内は狭く見通しが悪い道路が多く、国道246号のように大型車などの往来が激しい道路もあり、潜在的な交通リスクがある」とした。
家族連れなど約3500人が来場。事前予約制の主に小学生向けの「自転車安全教室」、日ごろ運転しないペーパードライバーや運転免許の取得を志す16歳以上の若者、運転技能検査の受検が義務付けられた高齢者などに自動車の運転を体験してもらうコーナーなどもあり、子供や若者から高齢者まで幅広い世代が来場した。