2024年度内にJR横浜線淵野辺駅(相模原市中央区淵野辺3)南口周辺の鹿沼公園・複合施設整備基本計画(まちづくりプラン)の策定を目指す同市は2月21日、同駅南口前の大野北公民館で市民向けに説明会を開いた。リニューアルを計画している鹿沼公園のゾーニング、駅周辺の各機能を集約する複合施設の導入機能や想定規模などについて説明を行った後、参加した市民らからの質問などに答えた。【2025年3月1日号掲載】
□正面口にカフェなど
公園のリニューアルコンセプトは「~集う、動く、遊ぶ、学ぶ、憩う~多彩な活動・多様な人々の結び目となる公園」。時代や社会情勢の変化に対応するだけでなく、白鳥池や築山を存続するなど懐かしさや思い出を感じられることで、シビックプライド(市民としての誇り)を高められるような空間づくりを目指す。
鹿沼公園は駅に近い面的な広がりを持つ空間であるため、災害時にさまざまな役割を持つことを想定し、災害発生時の活用を見据えた整備を行う。
淵野辺駅方面からの来訪者を迎え、公園・複合施設へのスムーズな誘導を促すため、公園正面口につながる場所を「ウエルカムゲート」と位置付ける。同ゲートを設置する駐車場ゾーンには、公園利用者の利便性向上やにぎわいの創出を図るカフェや売店などの便益施設、ウェルカムガーデンの設置を検討する。
このほか、楽しみながら気軽に体を動かすことができる健康遊具などを設置する「多世代向け健康スポーツ施設」、廃止する軟式野球場の外野部分を生かして整備する「芝生広場」、外周部に散歩やジョギングなどで公園を一周できる「外周遠路」などを新設する。
一方、継続する施設では、でいらぼっち伝説伝承地として市登録文化財となっている白鳥池の水質改善を行う。児童交通公園は道路部分に自転車専用通行帯を設置し、自身の体や道具(自転車やカートなど)を使って学びながら学ぶ施設にリニューアルする。
テニスコートは打球音の発生やボールの飛び出しなど生活環境への影響も考えられるため、複合施設の屋上に移転するといった大幅な変更は行わず、現行地の近くに配置する。民間事業者から増設の提案があった場合、公園全体の機能や魅力の向上が図られるかを考慮した上でコートの面数を決める。
□利用コマは現況維持
複合施設は、市立図書館や大野北公民館・まちづくりセンターのほか、青少年学習センター、あさひ児童館、さがみはら国際交流ラウンジの計6施設を集約する。市民利用スペース(複合化後2023平方㍍)、図書館(同2611平方㍍)、その他諸室(同138平方㍍)、共用部・バックヤード(同2722平方㍍)で延床面積7494平方㍍とし、現状の7884平方㍍から390平方㍍の規模縮小を図る。

鹿沼公園㊧と市立図書館=相模経済新聞
市民利用スペースは、少人数での打ち合わせやお茶を飲みながらの会話、ひとりでの時間を過ごせる「フリースペース」を設ける。貸室は現状の各施設における全体の利用可能コマ数を維持し、十分な利用コマ数を確保するため、計19室以上に再編する。特に10人以下での利用が6割を超えるため、少人数用の中小会議室を6室以上確保。音楽やダンスなど音を出す活動がほぼ半数を占めており、防音や音響設備などを備えたスタジオを8室以上設ける。
また、子供が遊んだり、本を読んだりすることができる活動スペースを設置する。遊具や卓球台などがあり多目的に遊ぶことができる「アクティブエリア」、本の閲覧や工作などが可能な「静に遊ぶエリア」、軟らかい床で乳幼児向け遊具などがあり親子で過ごせる「ベビーエリア」(公民館事業などでは保育室として利用)と、子供の年齢や用途に応じて3つに区分して整備する。
図書館は開架・閉架を合わせて約70万冊を収容できる規模(現在35万~36万冊)。開架スペースは一般図書、子どもの本、ティーンズ(10代向け)のほか、調査・研究、対話や議論の場として利用できるサイレントルームや学習室のエリアも備える。資料の所蔵調査や調査研究に使う文献探しなど、調査支援や疑問への回答を行う相談窓口も設置する。
施設の整備位置は白鳥池の北側に配置する案を採用。施工性やコスト面を含めた提案を民間事業者から募りたい考えだが、さらに魅力的な提案を引き出すため、整備検討エリアを現公園管理事務所、テニスコート付近まで拡張する。
施設の設計・整備、管理・運営では、民間事業者の創意工夫が生かせる余地を残すため、複合施設ゾーンの範囲のみを設定し、具体的な建物の配置や形状は民間事業者の提案を募る。また、立体都市公園制度を活用し、公園機能(緑地、広場空間など)を屋上に配置する案も示した。
□21日まで意見公募
市は23年3月にまちづくりビジョンを策定。公共施設の再整備などを中心としたまちづくりを第1ステップ、公共施設跡地を利用した駅前自転車駐車場の再整備などの課題解決、駅前市有地の有効活用など民間活力による地域活性化を第2ステップとして一体的に取り組む。第2ステップの基本計画は26年度以降に策定する予定。
第1ステップのまちづくりプラン案について、21日まで意見公募を行う。プラン案に対する意見、住所、氏名、電話番号を書面に記し、窓口に直接持参、郵送(必着)、ファクス、電子メールのいずれかの方法で政策課(〒252―5277 相模原市中央区中央2―11―15 市役所本館3階、ファクス042・752・2280、メールアドレスseisaku@city.sagamihara.kanagawa.jp)に提出する。
同プラン案は、担当課(政策課、公園課、都市計画課、生涯学習課)のほか、各行政資料コーナー、城山・橋本・中央6地区・大野南を除く各まちづくりセンターなどで公開・配布する。