相模原市中央区に事業所を持つ昭和電線ケーブルシステムは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、川崎市)の委託を受けて、国際超電導産業技術研究センター(ISTEC、東京都江東区)共同開発してきた先進型イットリウム系線材の長尺製造に成功したと発表した。
イットリウム系超電導体の中にナノレベル(ナノは10億分の1メートル)の非超電導物質を分散させて磁場中の特性低下を防ぐ独自の「ナノ粒子分散型人工ピン」導入技術を用い、高磁場中での臨界電流特性を大幅に改善した。
両社によると、新線材の臨界電流密度は液体窒素で冷却した3万ガウスの地場中で線材単位断面積当たり20万アンペア。その時の臨界電流値は1センチメートル幅線材で50アンペアを超え、塗布熱分解法で作製した長尺線材としては世界最高値としている。(2013年7月20日号3面)