トランプしながら防災意識を高めよう―。科学系教材の開発を手掛ける、ウイングベース(愛川町)は、カードゲーム「防災トランプ」を開発、販売を始めた。
トランプに52種類のハザード(危険の原因)という「お題」を記載。ババ抜きやポーカーなどのルールを基本に、お題を引いた人が自己体験を基に想定される危険や身を守る方法を解説。
Q&Aを経て、他の参加者が「納得」「不服」を判定し、ゲームが進む。同社の福本塁社長は「トランプで親睦を深めながら、他人とのイメージの違いや想定していなかった危険を楽しく理解できる」と解説する。
開発のきっかけは東日本大震災。福本社長は「防災意識が高まっていても、具体的にどのような対策をすべきか、分からない人も少なくない」と振り返る。
誰でも気軽に遊べるトランプに着目し、防災の話題を組み込むことを思いついたという。友人らと試作を重ね、商品化にこぎつけた。(2013年10月10日号掲載)