2014年は経済成長を期待―。相模原市内では、昨年と比べ景気回復を実感していると考える中小企業の経営者が増えている。昨年までは、政府の経済政策「アベノミクス」効果が地方にまで波及していないとする声も少なくなかったものの、ここにきて足元の受注が回復。ようやく〝実感″が持てるようになった。ただ、円安により海外からの原材料価格高騰や部品不足に悩まされている企業も、市内には少なからずあり、先行きはまだ楽観視できない状況といえる。さらに、業種によっても実感に回復の温度差があるようだ。(千葉龍太、小宮山光賢、船木正尋/2014年1月20日号掲載)
「景気は確実に上向いているし、実感している。あとはマインドをどう高めていくか」
9日に開かれた相模原商工会議所の新年賀詞交歓会。懇親会の席上で、谷津建設・谷津弘社長(同商議所建設部会長)は期待感を示した。
設計会社、ユニバァサル設計の西倉哲夫社長も「民間の設備投資も始まってくる。東京五輪の開催決定で建築業界はこれからかなり忙しくなる」とも話した。
消費も堅調のようだ。なかでも駆け込み需要が追い風となり、市内の新車販売は増加している。
神奈川日産自動車・相模原清新店の平光正一店長は「1月3日から始めた初売りでは、(県内全店舗の)売り上げが前年比140%になった。新型車が出たということもあるが、駆け込み需要が大きい」と明かす。