小池設備、新卒10人を毎年採用/6年後の独立前提に


小池設備本社=相模原市南区西大沼

小池設備本社=相模原市南区西大沼


 水道工事業の小池設備(相模原市南区西大沼)は、建設業界の職人不足の現状をうけて、採用を強化する。「独立開業」を前提にして、高校新卒を全国から募集する。
 今春から採用活動を開始し、来春から正式採用する。毎年10人ほど採用し、採用者には必要資格を取得させるなどして、6年後に独立をうながす方針。
 小池重憲社長は、「建設業界は現在、人手不足にあえいでいる。団塊世代の職人も定年をむかえている。技術を持った若い職人の育成が極めて重要」と話す。
 東京五輪の開催決定などで、建設業界は今後も、景気上昇が見込まれている。しかし一方で、職人の人材不足が業界の課題になっている。
 小池社長は「どこの会社も育てた職人を独立させたがらない。しかし逆転の発想で、最初から独立を前提にすることで、やる気ある若い人材を集めたい」としている。
 同社では、全国から集めた採用者に寮生活をさせる考え。仲間と共同生活させることで、離職率を抑えたいとしている。
 独立の際は、経理や営業方法なども教える。また、出身地に戻って開業する場合は、現地にまで行きサポートするという。
 小池社長は「10年続ければ、全国に若い職人のネットワークができる。職人の技と心を磨き、人を育てる企業を目指す」と話していた。(本橋幸弦/2014年3月20日号掲載)

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