ベンチャー企業ナノデックス(川崎市多摩区)は、がんの病巣にピンポイントで抗がん剤を浸透させる薬物送達システム(DDS)の研究に取り組んでいる。
同社のDDSは、シクロデキストリンという円筒形のブドウ糖のカプセルの中に抗がん剤を搭載。
さらにがん細胞の栄養素になる葉酸(ビタミンの一種)を円筒形の外側に纏(まとわせ)た。
今後は、5年後の実用化を目指し、製薬会社との共同開発や技術の売り込みを行う。既に、大手製薬会社からの引き合いが数社からあるという。
がんを患ったマウスにDDSを使用した場合、腫瘍の増大を30日間にわたり90~99%抑えられるという。
同社の服部憲治郎社長は「がん治療は非常に副作用があり高価だ。簡便な技術で、世界中のがん患者を救いたい」と話していた。
問い合わせは、ナノデックス044(299)9044まで。(2014年4月20日号掲載)