北里大学病院(相模原市南区北里)が建設を進めていた新病院が7日に開設した。既存病院の近くに立地。手術支援ロボットなどの最新医療設備を完備させたほか、「がん集的治療センター」なども併設された。北里大学東病院(同市南区麻溝台)との役割分担も明確にしていく。(船木 正尋/2014年5月10日号掲載)
4月下旬に行われた記念式典には、加山俊夫市長をはじめ、黒岩祐治県知事らも駆け付けた。
新病院の開設を機に、急性期医療機能(消化器内科、同外科、整形外科)を集約する。
一方、東病院は、回復期医療、在宅治療までをカバーする機能に特化する。
新病院の総床面積は9万2000平方㍍。地下1階、地上14階建て。病床数は、既存病院と変わらず、市内最大級の1033床。院内には、ロボットが内視鏡手術を行う「ダヴィンチ」のほか、手術中にコンピューター診断撮影ができる「ハイブリット手術室」といった先端医療設備を導入した。
地域の「急性期医療」の拠点とも位置付ける。重篤な患者を受け入れる「3次救急医療」を担っていく。
屋上にヘリポートを備えた「救急救命・災害医療センター」として、患者の直接受け入れやトリアージ(優先順位付け)スペースなどを設置する。
また、複数の診療科や職種によるチーム医療を実践する「がん集学医療センター」も設けた。
このほか、出産から成人に至るまで一連の医療を総合的に提供する「周産母子成育医療センター」も備える。
新病院の建設は、「新病院プロジェクト」の一環。2011年9月から建設が進められていた。現在は、既存病院の解体作業が進められている。