宮上本町自治会(相模原市緑区橋本)は7月26日、同町で「祝60周年宮上本町夏祭り」を開催した。重さ約350キログラムの大人みこしは、法被姿の住民約30人に担がれて町内を通る県道など約1・2キロメートルを巡行。「わっしょい、わっしょい」と大きな掛け声を聞きつけ、沿道には多くの人が集まっていた。
宮上本町夏祭りは例年、町内の宮上公園で開催されていた。大人みこしは、今年が自治会設立から60周年であるため、記念の催しとして、35年ぶりに復活させた。
みこしが完成したのは、戦後間もない1947年。1970年代が全盛期で、地域に住む人が皆でみこしを担いでいたという。1980年代に入ると、ライフスタイルの変化や、少子高齢化などで担ぎ手が減少。
みこしは、氏神の天縛皇神社(中央区宮下本町)に預けて(奉納)いた。
「大きなことを望むより、小さなことからコツコツと継続することが大切。地域のためなら躊躇せず、やれることはやるべきだ」と、自治会長の高野義宣さんは強調する。近所付き合いが少なくなる世の中に不安を感じ、自治会活動を通して何ができるか考えたという。
また、激励に訪れた赤間二郎衆議院議員は、「古くからの伝統が、自治会役員をはじめ地域の人々によって守られていくことはすばらしい」と話していた。(2014年8月1日号掲載)