町工場が技術力の誇りをかけて製作したこまを競い合う「コマ大戦」の世界大会が来年2月に県内で開かれることが決まった。大会成功に向けた「決起大会」が8月22日に横浜市内で開催される予定で、相模原など県央地区からも経営者が参加する。神奈川から全国の製造業を盛り上げようと始まったコマ大会だが、今度は世界各国の職人たちと技術力を競う。(編集委員・千葉龍太/2014年8月10日号掲載)
コマ大戦は2012年2月に横浜で初開催された競技。大会で使用するこまの規定は、直径20ミリメートル以下で1円玉より小さいサイズ。
こまの形や材質、重さは自由だ。出場者がこれまで培ってきた自慢の技術力を駆使し、設計から加工まで手掛けたオリジナルこまを持ち寄る。
土俵上で、こまとこまがぶつかり合い、一対一の〝真剣勝負〟を繰り広げる。相手のこまより長く回り続けていた方が勝者になる。
現在、全国各地で開催されており、参加した企業数も延べ200社になる。県内では今年に入り、2月に相模原、4月に厚木市内で開催された。
今回、初開催となる「世界大会」は県内外の中小企業で構成される実行委員会の主催。全日本製造業コマ大戦協会が主管する。
国内外で予選を勝ち抜いた32チームで競われる。このうち、国内チームは東日本や南関東、中日本、近畿、西日本の5地域から選出。計20チームが参加する。
一方、海外からはインドネシア、ボリビア、ベトナム、ネパール、米国といった12チームの参戦が予定されている。当日の動員目標は5万人。一般にも広く観戦してもらうことで、ものづくりの魅力発信につなげるという。