建設業や貨物運送業、産業廃棄物収集運搬業など幅広く事業展開する牧山商事(相模原市南区松が枝町)は、定温保冷輸送時の温度管理型シート「保冷レンジャー」を開発した。温度記録センサーを付けたことで、輸送中の温度変化を測定・記録できる。
同製品は特殊な水や油を浸透させないシートの間に、特殊繊維2枚を挟んだ「4層構造」を採用。シートの間に空気の層を設けることで、外気からの熱を遮断する。
側面はマジックテープとファスナーで、パレットや台車などに1人で被せることができる。
超小型温度記録センサーは、カード型の形状でリチウム電池を内蔵。保温シートの内側にあるポケットに挿入して使用する。日常生活防水の機能を備え、生鮮食品の保冷にも対応できる。温度の計測範囲はマイナス40度~60度まで。1分間隔で温度を計測し、本体内部に記録する。センサーを専用のケーブルでPCと接続し、記録データを引き出す。金属のカバーで密閉されているため、不正な改ざんを抑止できる。
牧山社長は今後の事業展開について「保冷シートの技術を生かし、医薬品の保存・輸送にも対応できる製品を開発したい」と話していた。
牧山商事は現在、相模原市消防局らと共同で「保温レンジャーレスキュー」を開発。保温シートで、傷病者の体温低下を防ぐという。
問い合わせは、同社代表042(744)9517まで。(2014年10月1日号掲載)