津久井消防署、宮ヶ瀬湖で救助訓練/遊覧船の水難事故を想定


宮ヶ瀬湖で実施された水難訓練

宮ヶ瀬湖で実施された水難訓練


 紅葉で色づく観光シーズンを前に、津久井消防署と津久井警察署などは9日、水難訓練を相模原市緑区鳥谷の宮ケ瀬湖遊覧船乗り場付近で行った。
 国や県警、市、消防などの関連機関から約90人が参加。救助艇や県警のヘリコプターも使った実践的な訓練を行った。市内外の関係機関との連携や機材の操作方法を確認した。
 訓練は、観光船が航行中にエンジントラブルを起こし、炎上する船上で乗員・乗客が救助を要請している―という想定で実施。救助艇で炎上する遊覧船に近づき、要救助者役の署員を救助した。
 ホイスト救助の訓練では、ヘリコプターが事故現場の上空でホバリング。救助員を降下させて、湖面で溺れている要救助者を引き上げた。
 遊覧船事故の訓練は、今年で4回目。1954年10月、相模湖で発生した「内郷丸遭難事件」を教訓に、津久井消防署が関係機関や周辺自治体と合同で開催。過去の事故事例などから内容を検証し、あらゆる局面に適切かつ迅速な対応を取ることを目的としている。
 鳥居原園地を散歩で訪れた男性(68)は「韓国での沈没事故が記憶に新しい。身近な遊覧船だけに、徹底した訓練が行われることは非常にありがたい」と話していた。(2014年10月20日号掲載)

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