相模原市内2社が選出、「工業技術大賞」決まる


「水晶振動子用周波数調査装置」

「水晶振動子用周波数調査装置」

「超音波バリ取り洗浄装置」

「超音波バリ取り洗浄装置」


 県内の中堅・中小企業が開発した優れた技術・製品を称える「第31回神奈川工業技術開発大賞」が決定した。今年度は、29件の応募から大賞2件とビジネス賞2件、奨励賞3件を選出した。 
 相模原市内の企業からは昭和真空(相模原市中央区田名)がビジネス賞、ブルー・スターR&D(同区横山台)が奨励賞に入賞。4日、横浜メディア・ビジネスセンター(横浜市中区)で開催される表彰式で表彰状と副賞が授与される。
 昭和真空が開発した「水晶振動子用周波数調整装置」は、水晶振動子の製造過程で共振周波数の値をほぼ正確に任意に調整・加工する装置。より小型で高精度の水晶振動子を高い生産性で調整・加工できるようになった。
 同装置は、共振周波数の値を連続で測定しながら、イオンビームを照射。表面に薄く付着させた金属を少しずつ削り取りながら調整する。一度に24~32個を加工することができる。
 周波数の調整精度は、任意の数値に対して100万分の1の精度を達成。2ミリメートル角以下の小さな水晶振動子でも高精度な調整が可能となった。
 ブルー・スターR&Dの「超音波バリ取り洗浄装置」は、さまざまな材料の微小なバリ取りを一度に多く処理できる装置。作業時間が大幅に短縮され、人件費などの大幅な削減に期待できるという。同装置は、従来の装置を元に超音波の周波数や水の状態を最適化することで、バリ取りに適した微細な泡を安定的に発生。さまざまな材質や形状の製品に合わせて、最適な条件に設定できる。(2014年11月1日号掲載)

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