海老名市内、介護ロボット考える/産学官1000人が技術交流


介護ロボットについて意見を交わすパネリスト

介護ロボットについて意見を交わすパネリスト


 介護ロボットの未来について考える「かながわロボットミーティング」が10月22日、海老名市内の県産業技術センターで開催された。
 基調講演で、保険福祉大学の石井慎一郎教授が「介護現場ではどのようなロボットが必要か?」と題した講演を行った。介護現場でニーズが高いという、移動支援・介助ロボットについてデザインコンセプトを提案した。
 歩行支援ロボットの開発では、歩行障害のどのレベルをターゲットに絞るかが重要。要介護者の歩行レベルを「歩行自立」「要近位監視」「軽度の要介助」「中等度の要介助」「全介助」に分類した。
 石井教授は「歩行支援ロボットの介助レベルが軽度になるほどニーズが多い」と話す。全介助レベルの要介護者になると、ニーズは極めて低くなる。
 パネルディスカッションは「介護ロボットの未来について」をテーマに掲げた。
 石井教授をはじめ、東京大学の佐藤知正特任教授(ロボット研究会座長)、コバヤシ精密工業(相模原市南区大野台4)の小林昌純社長ら5人がパネリストになり、意見を交わした。
 ワークショップでは、コバヤシ精密工業の「身体洗浄ロボット」やTOTOの「浴室設置型入浴支援ロボット」などを展示・実演。参加者の試用を行いながら、情報を交換した。
 身体洗浄ロボットは、ベッドの上で要介助者の体を洗浄できる。シャワーヘッドから水を出すと同時に、空気と一緒に排水を吸引する。シャワーと同等の洗浄能力を持つという。
 同ミーティングは、先月22~24日まで開催された「県ものづくり技術交流会」の目玉セッションの一つ。産学官の研究者・技術者約1000人が参加。交流・技術連携を促し、中小企業の新製品・新技術を促進することが狙い。(2014年11月1日号掲載)

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