ビジネスデザイン、事業承継の成功事例紹介/町田市内でセミ開講


熱心に聞き入る参加者

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 ビジネス・デザイン(相模原市中央区共和)は先月31日、町田市文化交流センター(同市原町田)で事業承継のセミナーを開催。事前対策を取らず、事業承継を成功させた中堅メーカーの事例を紹介した。
 第1部では、流体制御機器の設計・製造のリガルジョイント(相模原市南区大野台)の稲場純代表取締役が講師を務め、自社の事業承継を成功させた対策を紹介した。
 稲場社長は、2012年に父・久二男氏から会社を引き継いだ。入社当時から、幹部に危機感がないことや、新規開拓をしない営業スタイルなどに疑問を持っていたという。
 そこで、事業承継として、①事業の変革②風土(意識)改革③株式対策―の3つを進めた。
 事業の変革では、従来の半導体事業だけでなく、家電・工業分野にも参入した。在庫・原価・品質などの管理体制を強化。予算と実績を比較して、その達成率と達成の状況を検討する予実管理も導入した。
 同社では風土を改革するため、社員を対象に満足度調査を実施。「明確なビジョンと方向性を示してほしい」などと回答を得た。
 また、幹部と合宿形式の研修や面談を実施。幹部・主任・若手など階層別の教育を導入したほか、権限を移譲している。
 稲場社長は「覚悟を決め、あきらめないことが大切」と話した。
 第2部の講師は、ビジネス・デザインの小久保忍代表取締役(りんく代表税理士)。事業承継のポイントに触れた後、相続税や株価の対策について詳細に説明した。
 小久保社長は「事業承継で最も大切なことは〝後継者の選択〟」だと強調した。
 同セミナーは、中小企業経営者の高齢化に伴う、事業承継に関する案件の増加を受けて開催している。都内や県内の経営者約30人が参加し、講習やグループワークで早期対策に必要な秘訣を学んだ。(2014年11月10日号掲載)

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