今年の景気展望、「回復」見通し 大幅減/地域企業「円安」など懸念


 2015年の景気見通しについて、相模原市内などの地域中小企業は「回復」に対して慎重な見方がここにきて強くなっている。建設業や製造業などで「人手不足」の問題が依然として改善されないのみならず、円安や原油・素材価格の高騰も不安材料となっている。民間調査会社が県内1015社を対象に実施した調査では、今後の景気について「回復局面」と見込む大幅に減る半面、「悪化局面」とする企業が大幅に増えていることが分かった。
(編集委員・千葉龍太、本橋幸弦/2015年1月10日号掲載)
「仕事量が減った。現場では職人不足が深刻になっており、外国人労働者を確保しなければやっていけない」と相模原市内の建設業者の社長は明かす。
 飲食業も先行きに対する不安感をあらわにする。「市内の同業者で楽な企業は少ないのでは。消費動向をみても『低価格・低品質』か『高価格・高品質』を求める人が、ここにきてはっきりしており〝2極化〟は確実に進んでいる」との声が聞かれる。
 帝国データバンク横浜支店が昨年末に相模原や横浜、川崎市内などの県内企業1015社(有効回答数は457社)を対象に実施した意識調査によると、今年の景気見通しについて、「回復局面」と判断する企業は、わずか7・2%にとどまった。
 逆に「悪化局面」とする企業は3割以上となり、前回調査(13年末)から3・7倍も拡大した。

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