温度センサー開発・製造の東邦電子(河本悟社長)はこのほど、相模原市緑区西橋本2丁目に本社を移転し、業務を開始した。
新本社は国道16号の橋本駅南入口交差点の角地、飲食店だったビルを取得しリノベーションした。交通の利便性がある場所を選んだことで、営業力の強化と優秀な人材の確保が狙いという。
同社の本社移転の投資計画は、県の企業誘致施策「インベスト神奈川セカンドステップ・プラス」に対象業種として新設された「ロボット関連産業」として、初の認定を受けていた。
同社の主力製品「温度センサー」「温度制御装置」が他社の産業用機械などに搭載され、動力系装置と組み合わさることでロボット構成部品となることから認定された。大規模修繕などを含む投資額は、約8億円。
新本社は、鉄筋コンクリート造地上4階・地下1階建てで、延べ床面積が約1584平方メートル。
外観のモチーフは、東京都中央区に旗艦店を置くディオール銀座の店舗デザインを参考にしたという。「若者が見て面白そうだと思って、興味を持ってもらいたい」と、河本社長は話す。
リニア中央新幹線の駅設置などで注目が集まる橋本駅周辺に移転したことについて、河本社長は「橋本周辺の集合住宅から、都内へ通勤している若い世帯が市内に目を向けるようになれば」と、地域の活性化に期待感を示した。 (芹澤 康成/2015年1月20日号掲載)