相模原市の「新交通システム導入委員会」の中村文彦委員長(横浜国立大学大学院教授)らは先月26日、加山俊夫市長に答申を提出した。路線バスの専用走行路の確保や、マイカー規制などの内容を盛り込んだ。(芹澤 康成)/2015年2月10日号掲載)
答申で示されたルートは、同市南区の小田急相模大野駅から北里大学病院などを経由し、JR相模線当麻駅に至る約9キロメートル。拡幅整備計画のある県相模原町田線(相模原公園入口交差点~若松小前交差点付近)を最大限活用して、バス専用走行路を確保する。
設置できない区間では優先レーンや一般レーンの走行と、柔軟に対応。相模大野駅周辺地区などでは、マイカー流入規制や交差点の改良も想定している。
県道52号拡幅整備の内容と計画に合わせた短期・中期・長期での段階的な整備計画とし、全区間・各段階において定時性・速達性を向上させる施策に取り組むこと。また、官民・産学官が連携した公共交通利用促進策、麻溝台・新磯野地区や、当麻地区における新たなまちづくりとの連携強化などに取り組みながら、計画の実現を目指すべきと答申した。
同計画案では、道路の新設や幹線快速バスシステム (BRT)の運行を検討していたが、検討の進め方などについて住民から反対の声が上がり、2013年2月に加山俊夫市長が計画案の見直しを表明した。
答申を踏まえ、今後は市交通政策課が「新交通システム導入基本計画案」を取りまとめた後、パブリックコメントを実施。年度内をめどに基本計画を策定する。