相模原市消防局、救命のあり方を問う/全国救急隊員7千人集う


救急の未来予想図を描いたシンポジウム

救急の未来予想図を描いたシンポジウム


 救急救命技術の向上と、救急や行政、医療など関係機関の連携を強化しようと「全国救急隊員シンポジウム」がこのほど、相模原市南区の市民文化会館などで開かれた。全国から救急隊員や医療関係者ら延べ7013人が参加し、研究発表や意見交換を行った。
 初日は、北里大学医学部の浅利靖教授が「救命の未来予想図」をテーマに特別講演を行った。今後の救急救命士制度の展望と、消防行政が行う救急業務の社会的位置付けなどについて話した。
 浅利氏は、都市部に医師が集中し、人口が少ない地域に病院がなくなる傾向を指摘。「地域医療における救急隊員の役割は大きくなる。高度な医療処置を行うため、自己研さんが要求される」と持論を展開した。
 現場の課題は、搬送先選定の難しさや書類作成業務の煩雑さなど。タブレット端末を利用し、音声認識で話す内容を文章として記録するシステムを提案。インターネットで自動的に受け入れ先を決定することで、業務の効率化を改善する。
 相模原市消防局、救急振興財団が主催。相模原市の加山俊夫市長は、あいさつで「救急医療の充実・強化や救急業務の高度化などについて関係機関と連携を密にし、安全安心な市民生活を実現する」と話した。(2015年2月20日号掲載)

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