各職種の熟練技能者が競う「第28回技能グランプリ」(2月20日~23日、千葉市美浜区)で、神奈川県代表として出場した、屋外広告業「タイホー」(相模原市中央区田名)の土井真由美さんが「粘着シート仕上げ広告美術」で銅賞を獲得した。
競技は2日間に渡り、計10時間実施された。1800ミリメートル×900ミリメートルのアクリル板に切り抜いたカラーシートを張り付け、今年度のテーマ「祭」に沿った看板を仕上げるもの。
土井さんの作品名は「しずめの祭」で、花火や山車、ちょうちんなどが表現されている。日常生活の中で発生する自然災害を鎮め、豊穣を願う「日本の祭」の意味合いを表現した。
作成した広告板は、内側から照明で照らすもの。シートを重ねたり、内側から張ることで、立体感や明るさの強弱を表現するなど工夫されている。
1月下旬に課題が発表されると、すぐにパソコンでデザインを作成。終業後や休日を利用し、1日3~10時間の練習を積み、出場経験者にもアドバイスを貰った。
土井さんは「広告美術仕上げ一級技能士」の資格を持ち、デザイン・制作を担当している。2014年9月に開催された関東地区連広告美術コンクールで、「神奈川県知事賞」も受賞した。
「成績には関係なく、完成だけはさせたかった。機会があれば、次回の大会にも出場したい。若手で希望者がいれば、後進を育成することも考えている」と話していた。 (2015年3月10日号掲載)