協同病院、災害医療体制を強化/「DMAT」指定から1年


 大規模災害発生時に医療救護活動を担うDMAT(災害派遣医療チーム)を県が独自に指定する制度「神奈川DMAT」は、2013年度に創設された。相模原市内では北里大学病院、津久井赤十字病院、相模原協同病院の3病院が指定を受けている。
 「神奈川DMAT」の指定を受け、先月で1年が経過した相模原協同病院(相模原市緑区橋本)のチームを率いる一氏俊世(ひとうじ・としよ)医師らに話を聞いた。
 同病院のチームは、13年5月に国の「日本DMAT隊員養成研修(4日間)」を受けており、全国で活動することができる。
 知事の要請に応じて、48時間以内に出動。医師や看護師、調整員の5人で構成され、災害現場での医療救護活動のほか、広域医療搬送や情報収集などの活動も行う。「活動の裏で、病院のサポート体制が非常に重要だ」と一氏医師。
 県によると、県内の派遣基準は震度6弱以上の地震、また20人以上の傷病者が発生すると見込まれる災害時に出動。ほかの都道府県から要請があれば、知事の判断で派遣することもある。
 また、県の要請によらない自主的な出動の費用は医療機関負担となる。「早い段階で出動する必要がある。県の全面的なバックアップが必要」と指摘する。「行政や消防、警察との調整がまだ不十分な部分がある。大規模災害への対応では、各機関との連携が不可欠」と話していた。  (2015年4月1日号掲載)

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