相模原市は、2020年の東京五輪などを視野に入れ、外国人を含む観光客の受け入れ態勢の整備を進めている。
インバウンド(外国人誘客)にも対応できる受け入れ態勢の強化に乗り出した。
市は27年に開業予定のリニア新幹線について、車両基地(緑区鳥谷)の観光的な活用に期待。リニアは大部分が地下を走行するため、走行中の車両を見学することは困難。整備中の車両を見学できる施設として公開できるよう、JR東海と調整していく考えを示した。
同市の入込観光客数(2012年)は、約1163万7000人で、1人当たりの観光消費額は1192円。観光地である鎌倉市の3238円の3分の1ほどで、これは宿泊者数が少ないことなどが背景にある。市では4年後の19年に1500万人、1500円まで引き上げる目標を設定している。
経済効果をもたらす観光産業だが、相模原市の課題は大きい。市商業観光課では「インバウンドが弱く、宿泊施設も不足している。観光施設が少ないので、外国人観光客の入込客数もカウントできていない」と話す。(2015年6月1日号掲載)