三菱重工、相模原に事業集約へ/発電機用大型エンジン


発電用エンジン

発電用エンジン

 三菱重工は、発電機向けの「定置用エンジン事業」を相模原製作所(相模原市中央区田名)に集約すると発表した。同事業を手掛ける横浜製作所・金沢工場(横浜市金沢区)を閉鎖し、関連する従業員100人も相模原に移す。今年度中にも実現させる。集約により、同事業を相模原で一体運営することで業務を効率化。核となる「分散型電源システム」の製造販売を強化していく。 (芹澤 康成/2015年6月10日号掲載)
 
 三菱重工は、横浜製作所金沢工場を閉鎖し、発電向け定置用エンジン事業を相模原製作所(相模原市中央区田名)へ移す。

 移管された発電向け定置用エンジン事業では、5・7メガワットクラスの大型エンジンを製造する。年間生産数は、10台から15台を見込む。

 専門的なノウハウが必要な部品は、横浜工場周辺の企業に発注を継続する。一方、汎用性の高い部品については、相模原市周辺の企業から調達する方針で検討しているという。

 第2工場では、移管される事業に備えて、増築を検討。部品の備蓄は、隣接するキャタピラージャパン相模事業所の倉庫を一部借り上げる。

 相模原製作所は、エンジンやターボチャージャー(過給器)のほか、自衛隊向けの特殊車両も製造している。連結売上高は2579億円(2013年度)と同社全体の約13%を占める。

 配置転換される従業員は、設計やサービス部門も含めて約100人。人員や設備を集約してエンジン事業として一体運営することで、需要が拡大する分散型電源事業を強化するのが狙い。

 移管は2015年度内に完了させる予定。金沢工場の活用法については、横浜市などと協議・検討しているという。

 エンジン事業部の新間洋之事業部長は「より大きなエンジンに挑戦したい。技術や技能を地域に根付かせることで、中小企業と相乗的に成長できるはず」と話していた。

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