緑区の高橋林業、森林管理で年商1億/荒れる山の悲鳴に応え


「森林の大切さを伝えたい」と話す高橋社長

「森林の大切さを伝えたい」と話す高橋社長

 相模原市緑区牧野の高橋林業は、主に県が発注する山林管理関連の仕事を受注し、18年間で年商1億2000万円まで成長したという。林業の現状について、高橋正二社長に話を聞いた。 
 近年、水源のかん養や災害防止、セラピー効果などの理由で、森林の管理は重要性が注目されている。また、国際的な木材価格の高騰などで国産材が見直されつつあるが、山林の再生にはまだ程遠い。
 樹木が健全に育つために必要な間伐をはじめ、枝打ちや下草刈りなどを行う業務。怠ると木がやせ細り、雨風で倒木し、土砂崩れの原因にもなる。
 高橋社長は「津久井の森林がなければ、横浜や川崎の発展はなかった。都市部の人には、森林が持つ重要な機能に関心を持ってほしい」と嘆く。
 林業は、新規就労者の不足に悩まされる業種。同社は、社員12人のうち9人が30代以下と、若手が主力となって事業を支えている。
 社員3人が、森林の保護と経営に関する専門的な資格「林業技士」を取得。また、林業への就業希望者を育成する「かながわ森林塾」で講師を務めるなど、人材育成にも力を入れる。
 「100年後も残る山林を整備したい。次世代やその後の世代にも、森林の大切さを伝えたい」と話していた。(2015年6月10日号掲載)

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