県シール印刷組合、痴漢抑止をシールで/埼玉県警採用し話題に


03-2men  県シール印刷組合(横浜市南区)が産学連携で開発した「痴漢防止シール=写真=」が、埼玉県警察などで採用され話題になっている。痴漢の犯罪捜査や抑止効果に役立てたいという。
 同組合は、市場への直接参入を目指し、産学連携のプロジェクトをスタートさせた。東海大学隈本研究室の協力を得ながら企画。「NO!と言える女性社会をつくろう」のスローガンに合わせ、「痴漢防止シール」として製品化に漕ぎ着けた。
 市販向けシール(3枚500円)は、公共交通を利用する女性や、その家族などをターゲットに販売をはじめた。組合員に販売方法や販路開拓のナウハウがなく、苦戦しているという。
 埼玉県警鉄道警察隊に採用されたことが転機となった。14年度は、年間2万枚を製作。市場向けの20倍となった。
 シールは、大きさが直径約1・5センチメートル。表面にイラストと「さわらないで!」と書かれている。
 使い方は、シールを携帯電話やスマートホンなどに貼る。痴漢かと思ったら、シールを相手に見せて警告する。
 それでも行為が続く場合は、2枚重ねになっているシールの上1枚をはがし、赤い「×」印を犯人の手や腕に押し付ける。油性の顔料インクで、こすっただけでは落ない。
 同組合の早川正彦会長(早川銘板社長)は「次は“助けて!”と書かれたシールの開発を検討している」と意気込む。(2015年6月20日号掲載)

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