相模原商工会議所はこのほど、相模原市中央区中央の産業会館で新春経済講演会を開いた。「2016年ビジネストレンド」と題し、経済ジャーナリストの渋谷和宏氏がビジネスチャンスをどう経営に生かすかを語った。
講演会は、国内外の経済動向や金融情報に触れる場として、毎年1月に開いている。市内企業の経営者など約130人が参加した。
渋谷氏は、シニア需要を獲得したゲームセンターやバイクがV字回復した事例を紹介しながら、ビジネスチャンスの捉え方を説明。団塊世代の市場は1千兆円と試算され、約2兆円と言われる訪日外国人(インバウンド)の500倍になると言及した。
富士フィルムがシニア世代を狙って発売したカメラについても言及。フィルムカメラを模したデザインが「かわいい」と女性から人気になるなど、「何が商機になるか分からない」と、渋谷氏は訴える。
よいリーダーの条件は「部下や客の声を聞く力だ」と指摘し、30秒ルールを提案した。部下は上司に慎重に話す傾向があり、相手のペースに合わせて聞く姿勢が必要だと示した。
(2016年2月20日号掲載)