東京五輪・パラリンピック組織委員会は12月17日、聖火リレーのルートを公表した。相模原市では、事前キャンプで受け入れるブラジルの水泳代表チームが練習する市立総合水泳場(さがみはらグリーンプール)から市役所までの約2・1㌔、リニア駅建設などで開発が見込まれる橋本駅から橋本公園までの約1・6㌔が選ばれた。ルートの決定を受け沿道の商店街などではリレーを盛り上げる取り組みが本格化しそうだ。
厚木市から引き継いだ聖火は、6月30日に横山公園(中央区横山5)のさがみはらグリーンプールを出発し、横山公園通りを上溝方面へ南下。上溝中坂下交差点を経由して市道市役所前通(通称=市役所さくら通り)を国道16号方面へ折り返し、市役所前(同区中央2)に到着する。
また、リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)建設が始まった橋本駅前を出発し、商店街を抜けて国道16号橋本駅南入口交差点から側道を八王子方面へ北上。国道413号を津久井方面に入り、橋本郵便局西交差点を南に向かって橋本公園に到着し、セレモニーを開く。
相模原市内で五輪競技が開かれるのは橋本駅周辺から道志みちにかけての緑区のみだが、聖火リレーは中央区のシンボルロードとされている「市役所さくら通り」も舞台となる。大会の機運をより広域にも波及させる上で重要なイベントとなる。コース沿いの商店街はさまざまなイベントやPR活動を通じて、多くの観衆を集められるのではと期待される。
橋本商店街協同組合の古橋裕一理事長(相陽建設社長)は「聖火リレーが来ることは光栄。この機会を生かし、地元を盛り上げていきたい」と話した。
相模原市在住の聖火ランナーは、日本がボイコットしたモスクワ五輪女子体操競技の代表だった津田桂さん(54)をはじめ、小惑星探査機「はやぶさ・はやぶさ2」のイオンエンジンの開発に携わる月崎竜童さん(35)に決まった。市にゆかりがあるランナーでは、相模女子大学英語文化コミュニケーション学科教授の小泉京美さん(59)も選ばれた。
相模原市の本村賢太郎市長は「3日間という限られた日数で実施される神奈川県において、市内から2区間が選ばれたことは非常に喜ばしいこと。聖火が照らし出す希望の道は、本市の明るい未来へとつながっていくものと確信している」とのコメントを発表した。
【2020年1月1日号】