相模原市、物流系2社と複合施設建設で協定/A&A第1整備地区に


相模原市南区の土地区画整理事業「麻溝台・新磯野(A&A)第1整備地区」の産業系共同売却街区(43街区)に「複合型物流センター」の建設を予定している、総合物流業のギオン(同市中央区南橋本)と物流不動産開発・運営の日本GLP(東京都中央区)は2日、同市役所で本村賢太郎市長と事業の実施に関する基本協定を締結した。事業実施に向けて最初の一歩が踏み出された。【2023年8月3日号掲載、関連記事あり】

市と協定を結んだ祇園会長㊥と帖佐社長㊧

市と協定を結んだ祇園会長㊥と帖佐社長㊧



締結式で本村市長は「今日は意義深い日。市長として2019年6月に事業の立ち止まりをして、3年間の内部検証や第三者委員会などを経て、ようやく(事業実施の)第1歩を踏み出すことを嬉しく思う。この事業を何としても成し遂げたい。市民の信頼を裏切らない区画整理事業とすることを約束する」と語った。

基本協定は、企業公募を経て産業系共同売却街区(43街区)の進出企業となっている2社から構成される共同企業体を立地事業者と決定し、複合型物流センターの建設に向けた取り組みを進めることを目的に締結された。

ギオンの祇園義久会長は「相模原で創業し、来年の春には東北、北海道に進出し悲願の全国展開を行う。相模原に育ててもらい、相模原発の企業として今後とも尽力していく」と述べた。

日本GLPの帖佐(ちょうさ)義之社長は「区画整理事業は大変時間が掛かり、予期せぬことも起きる。(市は)非常に苦労の多い事業に取り組んできた。工期まで時間が掛かったとはいえ、この事業に取り組めることを光栄に思う。地域に貢献できる施設をつくる決意」と述べた。

また帖佐社長はことし6月に全面完成した「GLPアルファリンク相模原(中央区田名)」について「地域に開かれた親しみのある物流施設として、地域イベントなども開催している。(新施設も)アルファリンクのコンセプトを活かして相乗効果を生み出したい」と話した。

相模原市について帖佐社長は「立地のポテンシャルと雇用のしやすさなど、物流施設のニーズは非常に高い。年々、需要は増えている」とした。

建設予定の複合型物流センターは建築面積約2・5万平方㍍、延べ床面積約12万平方㍍(地上5階建て)を予定。投資金額や施設の詳細については未定で、29年の工事完了を目指す。

市によると、23~24年度に都市計画・事業計画の変更、仮換地指定の再指定、廃棄物の処理を行うとする。25年度から道路など基盤整備を再開し工事期間を経て、29年度のまち開きを目指すとしている。

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