相模原市は、麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業について民間事業者包括委託方式の採用を、6月16日に開いた市議会建設部会で報告した。工事や調査設計の契約金額を約70億円と試算している。
(芹澤 康成/2015年7月1日号掲載)
事業者の選定手続きは10月に開始する予定で、総合評価一般競争入札のWTO(世界貿易機関)協定の適用案件として採用。外国企業からの入札も可能となる。
2016年2月に仮契約し、3月議会の議決を経て本契約する。
総合評価落札方式の技術提案の例としては、▽円滑な事業運営に向けた組織体制▽地価調査の実施を踏まえた施工管理▽権利者の負担軽減策▽工事などに伴う県道等渋滞対策▽スマートシティーなどの構築―などを求める予定。
委託概要は工事に関する設計、積算案と施工計画案の作成、工事施工(道路築造、造成工事、下水工事、地価調査等)、施工管理、関係機関や権利者との協議資料の作成など。
計画区域約148ヘクタールのうち、今回の委託で先駆けて整備する約38ヘクタールは、市施行の区画整理で基盤整備する。
同方式は、インフラの維持管理に関する複数の業務を一括発注したり、数カ年にわたる契約を結ぶ。業務量の見通しが付くため、人員確保や設備投資をしやすくなる。
同市は、円滑な事業推進を狙い、同方式を採用したという。残る約110ヘクタールについて、組合施行で実施する計画を示した。